中国の検索エンジン最大手「百度(baidu)」の生成AIが、いつの間にか外国人でも使えるようになっていました。
早速、文章作成・画像生成などの各種機能を検証してみます。
対話
まずは大規模言語モデルAIの基本機能「対話」。
▼「原神」は面白い?と質問
良い点・悪い点を上げつつ、最終的に「ゲームは個人の好みによって判断は異なる」との無難な回答。
ただ、日本語には対応していないので、会話を「日本語に翻訳して」や「日本語を理解できる?」等の質問はNG。中国語、英語のみしか対応しておらず、他の言語は学習中との事。
AI助手
百度では、AIに対する命令を使いやすく纏めた「AI助手」を用意しています。
画像生成だけでも「Logo制作」「宮崎駿風アニメ絵」「美女」「漫画」等の様々なツールが用意されています。
Wechatモーメンツ文章生成
「AI助手」のWechatモーメンツ文章生成を使ってみます。
テーマに「黑龙潭沢登り」と入力し、文字数を200文字以下で指定。
そのまま「Wechatモーメンツ」に投稿出来そうな文章を作成してくれました。これは便利です。
▼黑龙潭沢登りの過去記事
画像生成
画像生成を試してみます。
「2050年上海外滩」と入力し生成。
生成された画像は・・微妙。外滩だとはわかりますが、未来感はゼロ。
旅行計画作成
旅行計画をAIに作ってもらいます。
▼マニラ2日旅行でアウトドアを取り入れた日程を生成
マニラ市内観光については定番の旅行計画が帰ってきました。要望通りアウトドア(カヌーや川下り等)も含んだ形になっています。
ただ、2日目早朝に百胜滩(Pagsanjan)に出発し昼にマニラに戻るのはちょっとキツそう。
模擬恋愛体験
模擬恋愛体験を試してみます。
「週末どこで遊べばいいか?」と聞いて帰ってきた答えが・・
機械的な箇条書きでの回答。とても「模擬恋愛体験」とは言えない回答です。
プログラム開発
次のプロンプトを中国語で入力し、プログラム開発能力検証。
「百度地图の以下の緯度経度を高德地图の緯度経度に変換して(百度地图API使用)
114.21892734521,29.575429778924」
- 緯度経度→(百度地図API)→住所文字列→(高德地図API)→緯度経度
の流れで変換したプログラムが帰ってきました。動作はするかもしれませんが、無駄なAPI呼び出しがありイマイチ。百度のAIなのに「百度地図API」の理解度は低め。
一方、Bing AIで同じプロンプトを実行すると・・
日本語で聞いたのに完璧な回答が帰ってきました。
文章添削
中国語の文書添削「润色」機能。
文章「竹笋虽然柔嫩,但它不怕重压,敢于奋斗、敢于冒尖。」を添削
修正された文章は「竹笋虽柔嫩,但不怕重压,敢于奋斗、冒尖。」
それぞれ修正の理由も記載されています。
同じ文章をMicrosoft Bing AIで添削すると・・
Bingでの添削は、「口語で添削、書き言葉で添削」等の条件をつけることで結果は変わりますが、必要のない単語置き換え等があり、あまり安定しない状況。
単純に文章の誤りだけを添削するなら百度の方が良いかも。
まとめ
百度生成AIの各種機能を検証してみました。日常的な質問回答・文章生成についてはGPT4と特に変わらず十分実用レベルです。
また「AI助手」ツールを提供し、各機能を誰でも使いやすく纏めているのも良い点です。
▼自分でプロンプトを登録して、「AI助手」を公開することも可能
ただ、日本語には対応していないのは残念。今後に期待です。
最近ではGoogleの日本語検索でも生成AIが回答するようになり、ますます生成AIの普及が進んでいます。