中国では、毎日のようにコロナワクチン接種に関するニュースが報道されています。今のところ大きな副作用も報告されていなく、今後も途上国を中心にワクチン輸出が続く事が考えられます。
2021年1月8日 ワクチン会社の株が今後上がるのではないかと思い「国药股份」(600511)を購入しました。結果的には4営業日で10%以上下落しロスカットしました。
反省の意味も込めて購入した経緯などをまとめました。
中国のワクチン状況
中国国内では、既に一部の人にワクチン接種が始まっています。
地域によって接種状況が異なりますが、下記職業の人が優先的に接種を受けています。
- 医療関係者
- バス・タクシー運転手
- 留学・国外出張予定者
- 冷凍食品取扱者
- フードデリバリー、宅配便配達員
中国国外でもいくつかの国で中国製ワクチン接種が始まっています。
- シノファーム(国药)社製ワクチン:バーレーン、ヨルダン、UAE・・
- シノバック(科兴)社製ワクチン:インドネシア、トルコ、ブラジル・・
シノファーム製ワクチン
2020年12月9日 アラブ首長国連邦の治験で「シノファーム制ワクチンに86%の有効性が認められた」と発表しました。
発表後「国药股份」(600511)の株は短期間で40%ほど上昇しています。
その後株価は急落しましたが、12月31日には中国国内で承認され、国外でも数か国で承認・接種が始まりました。
中国のニュースでは毎日のように
「国药のワクチンがセルビアに到着した」
「国药のワクチンがヨルダンで接種が始まった」・・
などと報道しています。
また株価が暴騰するのではないかと思い1月8日「国药股份」(600511)株を購入しました。PERも24倍程度と決して高くないです。
ところが、すぐに急落し購入後4日でロスカットしました。
▼黒枠で囲った部分が保有期間
株価が急落した原因
急落した原因は、国药関連企業のトップ2人が同時に「個人的理由」で辞任したためです。
- 国药控股董事长
- 国药股份董事,总经理
が辞任したニュースが出たのが1月12日夜。翌日株価が急落したためロスカットしました。
ワクチンと「国药股份」(600511)は無関係
ロスカット後に気づいたのですが、そもそもワクチンと「国药股份」(600511)は無関係でした。
ワクチンを生産・開発している会社は「中国生物技术股份有限公司」。「中国医药集团有限公司(シノファーム)」の子会社(持ち株比率95.36%)です。
私が今回購入した会社「国药集团药业股份有限公司(600511.SH)」や香港に上場している「国药控股股份有限公司(01099.HK)」も「中国医药集团有限公司(シノファーム)」傘下の会社です。
ただ、「国药集团药业股份有限公司(600511.SH)」と「中国生物技术股份有限公司」は資本関係が無く、ワクチン生産が会社の業績に与える影響は無いと言っています。
まとめ
コロナウイルスワクチンを生産しているシノファームだと思って「国药股份」(600511)の株を買ったら、実はワクチンとは全く関係ない会社でした。更に、株購入直後に会社のトップが突然「個人的理由」により辞任したため株価が急落して10%以上損をしました。
ちゃんと調べなかったのが悪いのですが、「国药集团」「国药股份(600511.SH)」「国药控股(01099.HK)」・・似た名前で紛らわしいです。私だけでなく多くの人が間違えて購入しているので、会社も声明を出しています。「国药股份股票交易异常波动公告 公告编号:临2020-056」