今年から健康的な食生活を目指し上海で自炊生活を続けています。今回は中国の食品栄養成分表示についてまとめてみました。
基本的には日本と同じ項目ですが、摂取目安が分かりやすく表示されています。
栄養成分表示
日本と中国の栄養成分表示は下図の通りです。
▼日本から輸入したサバ缶(上:日本、下:中国)
中国輸入販売時に、シールで中国での栄養成分表示「营养成分表」情報等を張り付けています。
中国と日本で表示義務がある内容は下記5点です。
- エネルギー「热量」
- たんぱく質「蛋白质」
- 脂質「脂肪」
- 炭水化物「碳水化合物」
- ナトリウム「钠」
それ以外の栄養素については任意表示です。
これは他の先進国と比べると少ない基準です。アメリカでは14の栄養素に対して表示義務があり、脂質の中のトランス脂肪酸や飽和脂肪酸の内訳や炭水化物の中の食物繊維、糖質の表示が必須です。
日中の栄養成分表示の違い
日本と中国で比較すると下記3点が異なることが分かります。
- エネルギーの表示単位(日本:kcal、中国:kJ)
- ナトリウムの表示(日本:食塩相当量を表示、中国:ナトリウム量をそのまま表示)
- 中国ではNRV%表示が必須
中国ではエネルギーの単位にジュール(1cal≒4.2J)が使われているので、カロリーで計算する日本人にとっては少し分かりにくいです。
营养素参考值(NRV%)
中国の栄養成分表示の营养素参考值(NRV%)とは簡単に言うと「1日の摂取目安の何%か」を表しています。
中国の栄養摂取目安は「中国营养学会」で決められていて以下の値です。(一部抜粋)
- エネルギー:8400kJ
- たんぱく質:60g
- 脂質:<60g
- 炭水化物:300g
先ほどのサバ缶の100g当たりのたんぱく質は16.5g。一日の摂取目安が60gなので1.65÷60=0.275
营养素参考值(NRV%)で表示されている28%と一致します。サバ缶の容量は115gあるので、この1缶だけで1日に必要なたんぱく質の約3割が摂取できます。このように1日に必要な値の何%なのかすぐ分かるのは助かります。
私が主食として毎日食べているQuakerの「オートミール+穀物」についてもみてみます。
栄養成分表を見ると義務表示の項目以外にも
- 脂質の中の飽和脂肪酸量
- 炭水化物の中の食物繊維「膳食纤维」量
が表示されています。炭水化物55gのうち食物繊維が10gなので、糖質が45gだという事が分かります。
また以下の項目も表示されています。
- ニコチン酸「烟酸」
- りん「磷」
- カリウム「钾」
- マグネシウム「镁」
- 鉄「铁」
これらを見ると特に食物繊維が豊富に含まれていることが分かります。100g当たりに1日に必要量の40%もあります。
実際に1食で食べるオートミールは40g程度なので、×0.4した値が1食当たりの量です。
▼今朝届いたカカオ100%のダークチョコレートの栄養成分表
砂糖が入っていないので、一般的なチョコレートと比べて炭水化物量がかなり少ないです。
まとめ
中国の食品栄養成分表示についてまとめてみました。中国では1日の摂取目安に対しての割合が表示されていて日本より分かりやすくなっています。「食物繊維10g」と書かれても多いか少ないかは分からないですが、「1日に必要量の40%」と書かれると分かりやすいです。
ただ、これはあくまでも目安。男性で肉体労働の仕事をしている場合はこれより多く摂る必要があります。